となり町戦争 | やよいの徒然花  

となり町戦争

書きたい衝動のままに書きなぐります

「となり町戦争」三崎亜紀
第17回小説すばる新人賞受賞作。

を読みました。

まさに私が疑問に思ってたことを、
まっすぐに問う、確かに衝撃作やと思う。

ここ数年、テレビを見ていてビックリする。

「え、日本って戦争せえへん国ちゃうのん!?」

私達は9年間に及ぶ義務教育の中で、
戦争は絶対
ありえないもの
という風に教わってきたわけです。
それは両親の世代も同じ。
それが戦後の日本のあり方だったはずです。

それがこの数年。。。

政治家達がほんまに軽く戦争を口にする。

えっ!?」ってなるよ。

ありえない」はずだったものが、
簡単に「やむを得ない」ことになってるやん。


若者2「戦争が悪なんて時代は、とっくに終わってンだから。時代錯誤!」


現実も、そういう時代にあると思う。


残酷で悲惨な少年犯罪のニュースが続く昨今、
命の授業」が見なおされている。
教育現場だけでなく、保育の場面でも、
命を大切にする心を育てる」ことが求められている。


おい!


そんなの戦争に加担している国ができるの?



戦争は人殺しでしかない。



アマゾンのレビューでは
戦争を背景にした恋愛もの」やっていう意見がけっこう多くて、
ハウルの動く城」の評判に近いけど、


うちはどっちも、バリバリ戦争の話やと思うなぁ。


そしてどちらも反戦の物語やったと思う。


怖いよ。
何が怖いって、
戦争リアルに感じられないんやよ。

結局、心の底から「戦争反対!!!」って叫ぶことができて、
人を納得させられるのは、
戦争をその身で経験した人達だけなのかなぁって思います。
でもさあ、
うちのおじいちゃんも死んじゃったし、
10年後20年後はどうなるの。



誰かの大事な人がぬんやよ。

何のために???


この本は、意識のない現代人に対する
警告やないかな。
うちはそう思いました。


いつのまにか戦争は始まって、
いつのまにか誰かがんでいく。

だけど私達は、
その人がどうやってんだのなんか分からない。
何のための戦争なのかも分からない。

それでも戦争は始められる。
誰かの手によって、
誰かの意志によって、
駒が進められる。

そしてその誰かではない、
駒や、罪の無い人々が、んでしまう。


そんな事に気づかされる1冊でした。

ゃょぃ